持田製薬株式会社(以下、持田製薬)は1945年設立し、東京に本社を置く製薬企業です。循環器・産婦人科・皮膚科・精神科・消化器の5領域に特化して事業をおこなっています。2021年3月現在、従業員は1,558名です。
持田製薬のグループ会社(一部)
持田製薬工場(株):医薬品製造、ヘルスケア製品の製造を事業内容としていますが、持田製薬の医薬品製造だけでなく、受託製造にも取り組んでいます。
持田ヘルスケア(株):事業内容をヘルスケア製品の製造販売としており、スキンケア製品を中心とした事業活動をおこなっています。
持田製薬販売(株):持田製薬グループの後発品を取り扱う会社として設立されました。
その他として、不動産の仲介、建造物の保守管理、人事・経理・購買等に関する事務処理の代行をおこなっている(株)テクノネットなどがあります。
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1. 業績
上記に過去5年間における持田製薬の売上高、営業利益、営業利益率をまとめました。売上高は2018年度まで上昇傾向でしたが、2018年12月に「トラムセット」の後発品が発売されたことから2019年度は売上高が減少しました。2020年度は新型コロナウイルス感染症の影響で販売費および一般管理費が減少し、営業利益が上昇しました。持田製薬ではバイオ後続品を積極的に発売しています。バイオ医薬品は単価が高いため売上は上昇しますが、後発品ということもあり、利益率は新薬よりも低いです。そのため、営業利益、営業利益率は減少傾向であると考えられます。
後発品の売上は年々増加しており、成長している事業となっています。また、持田製薬は日本での売上が90%以上であり日本を中心に事業をおこなっています。
2020年度における持田製薬のセグメント別売上を示しています。医薬品関連事業が94.5%、ヘルスケア事業が5.5%と医薬品関連事業が大部分を占めています。
2. 製品
持田製薬の主力製品一覧です。新薬として7製品、長期収載品として8製品があります。「レクサプロ」は日本での抗うつ剤市場No.1を目指しています。新薬では後発品が参入されるまでは成長が見込めますが、「トラムセット」のように後発品が参入すると売上が大きく減少してしまいます。
2016年度以降に持田医薬品として薬価が収載された医薬品一覧です。この5年間で持田薬品として新薬が開発されておらず、バイオ後続品である「テリパラチドBS」はゲデオン・リヒター社、「エタネルセプトBS」はLG Chem社からの導入品となっています。
3. パイプライン
持田製薬のパイプライン一覧です。新薬としてはMD-120、MND-21、ACT-541468があり、その他は現在ある製品の適応追加や剤形追加となっています。MD-120は大うつ病を適応症としてすでに北米、豪州、韓国で承認・販売されている医薬品です。
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4. 採用・勤務地
持田製薬は2021年度新卒採用で医薬品開発職、研究職、MR職/学術職/マーケティング職/MA職、持田製薬工場は生産技術職の募集がありました。
MR職/学術職/マーケティング職は全国各支店・各事業所の配属となります。
・本社
本社には約400名の従業員が所属しています。医薬品開発職の配属先となっています。
・御殿場事業所(総合研究所)
御殿場事業所は約60名の従業員が所属しており、研究職の配属候補地です。
・藤枝事業所(製剤研究所)
藤枝事業所は約50名の従業員が所属しており、研究職の配属候補地です。
・本社工場
本社工場は持田製薬工場(株)の拠点であり、生産技術職の配属先となっています。
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