キョーリン製薬ホールディングス株式会社(キョーリンHD)は杏林製薬株式会社(杏林製薬)やキョーリンリメディオ株式会社(キョーリンリメディオ)、キョーリン製薬グループ工場株式会社(キョーリン製薬グループ工場)を連結子会社に持つ会社です。
杏林製薬:グループの中核企業を担っており、医薬品(医療用医薬品、一般用医薬品他)の製造販売をおこなっています。
キョーリンリメディオ:グループのジェネリック医薬品事業を担う子会社です。
キョーリン製薬グループ工場:2018年より杏林製薬の能登工場、キョーリンリメディオの生産本部およびキョーリン製薬グループ工場を統合、グループの生産機能を集約し、稼働しています。
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1. 業績
キョーリンHDの2015年度からの売上高、営業利益、営業利益率をまとめました。年々、売上高や営業利益、営業利益率が減少しています。この減少の原因を調べるため、新医薬品・後発医薬品の売上高推移を下記にまとめました。
新医薬品は大きく減少していることが分かります。対して、後発医薬品の売上高は増加傾向であり、新医薬品の減少分を補填する形となっています。キョーリン製薬HDの売上高減少は薬価改定、後発品への置き換わりによる影響と考えられます。
2019年度のセグメント別売上を上記にまとめました、新医薬品と後発医薬品を含めた医療用医薬品事業が94%、ヘルスケア事業が6%となっています。地域別売上については、日本が90%以上占めています。
2. 製品
キョーリンHDの主力製品一覧です。キョーリンリメディオの主力製品としてモンテルカスト錠「KM」、モメタゾン点鼻液「杏林」があります。これらは「キプレス」、「ナゾネックス」のオーソライズドジェネリックです。その他の製品は杏林製薬の主力製品です。フルティフォーム、デザレックス、ベオーバ、ラスビックは後発医薬品の参入もなく今後も成長が見込まれる製品です。
過去5年間で新たに薬価が収載された医薬品一覧です。導入品・自社開発品ともに新薬での実績があります。
3. パイプライン
上記は杏林製薬のパイプライン一覧です。申請している製品が二製品あります。今後の開発製品として、開発の初期段階ではありますが、aTyr社やあすか製薬(株)から導入し上市を目指しています。
また、①京都大学との「呼吸器疾患創薬講座」設置②微生物化学研究所と共同研究②ヘブライ大学と戦略的パートナーシップを締結するなどオープンイノベーションにも積極的に取り組んでいます。
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4. 採用・勤務地
2021年度情報
新卒採用につきましては、杏林製薬・キョーリンリメディオ・キョーリン製薬グループ工場はそれぞれ会社ごとに採用活動をおこなっていました。
杏林製薬
杏林製薬では研究職、臨床開発職、MR職を募集していました。
MR職は全国の支店・営業所に配属されます。
・本社
本社は臨床開発職の配属候補地となっています。
・わたらせ創薬センター
キョーリンリメディオ
キョーリンリメディオ(株)では研究開発職、薬剤師を募集していました。薬剤師職は金沢本社、高岡創薬研究所、井波事業所のいずれかに配属予定です。
・高岡創剤研究所
高岡創剤研究所では医薬品原薬及び製剤の分析試験や薬物動態分析、製剤開発研究、臨床開発をおこなう研究開発職が配属されます。
キョーリン製薬グループ工場
キョーリン製薬グループ工場(株)では「医薬品製造工場における製造に関する業務」、「医薬品製造工場における品質管理に関する業務」、「医薬品製造工場における品質保証に関する業務」という業種が募集されていました。
・能代工場
能代工場は原薬の製造から製剤の製造まで幅広く対応しています。
・井波工場
井波工場は主にジェネリック医薬品の製造をおこなっています。また、注射剤や点眼剤、点鼻剤といった様々な剤形も製造することができます。
・滋賀工場
滋賀工場は2012年にMSD社から取得した工場です。グループ会社以外からの受託製品を多く扱っています。
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