製薬業界への道~技術職からの業界研究~

製薬業界や企業について紹介しているブログです。製薬企業の技術職(研究職・生産技術職・品質試験職)を目指している方の目線で解説しています。

【製薬会社 企業研究】大正製薬株式会社の特徴

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大正製薬株式会社(以下、大正製薬)は1928年に設立された製薬企業です。”ファイト一発!”の「リポビタンD」を販売しています。リポビタンDのようなOTC医薬品以外にも、医療用医薬品の事業を展開しています。2020年3月31日現在で従業員は9,534名です。この記事では医薬事業(医療用医薬品)を中心に企業分析をおこなっています。

 

大正製薬のグループ企業(一部)

大正ファーマ(株):2019年4月1日より大正富山医薬品(株)から大正ファーマ(株)に称号を変更しました。医療用医薬品の販売をおこなっています。

ビオフェルミン製薬(株):医療用医薬品の開発、製造及び販売をおこなっています。

ドクタープログラム(株):機能性基礎化粧品「トリニティーライン」の開発及び販売をおこなっています。

 

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1. 業績

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2015年度から5年間の売上高、営業利益、営業利益率を示しています。大正製薬の売上高は約2700億円、営業利益は約300億円と安定しています。

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過去5年間の事業別売上をまとめました。セルフメディケーション事業は2019年度に約400億円増収しました。これはアジアをはじめとする海外事業の成長が影響しています。一方医薬事業では年々売上高が減少しています。2019年度はセルフメディケーション事業が76%、医薬事業が24%となっており、セルフメディケーション事業が大正製薬の主要事業となっています。

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参考情報としてセグメントによる従業員を記載しました。従業員の割合からもセルフメディケーション事業が主要事業であることが分かります。

 

2. 製品

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大正製薬における医薬品事業の主要製品一覧です。100億円以上売り上げてるのはエディロールの270億円のみになります。しかし、エディロールの後発品として2020年の6月に日医工沢井製薬が承認を取得しました。これに対して、大正製薬は製造販売元である中外製薬とともに、後発品参入した2社に用途特許を侵害しているとして製造販売の差し止めを求めて裁判に持ち込んでいます。2019年度は医薬事業で685億円の売上がありましたが、エディロールの後発品次第で売上が大きく変化するでしょう

後発医薬品等の影響でクラリス」、「バルクス」はそれぞれ20.0%、11.4%の減収となりました。

 

3. パイプライン

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大正製薬のパイプライン一覧です。Ablynx 社から導入したOzoralizumabがP3に進んでいます。バイオ医薬品ということもあり、開発が成功すれば大きい売上が期待できるでしょう。その他にうつ病を予定適応症とするTS-121やモーベリ社から導入したMOB-015があります。厳しい事業環境の中で大正製薬は導入によるパイプラインの強化を進めています。

中長期では外部研究機関や他社との連携強化を図り、最先端技術を取り込み、新薬創出を目指しています。医薬事業の2019年度における研究開発費は161億円です。

 

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5. 採用・勤務地

大正製薬は2021年度新卒採用で研究職、開発職、生産技術職、ビジネス総合職が募集されています。

ビジネス総合職は本社または全国の営業所に配属されます。

 ・本社

  本社には約1200名の従業員が所属しており、開発職の方が配属される拠点です。

 ・総合研究所、大宮工場

総合研究所は約500名の従業員、大宮工場は約400名の従業員が所属しており、研究職、生産技術職の方が配属されます。医薬事業の工場は大宮工場のみとなっています。

・羽生工場、岡山工場

 羽生工場、岡山工場はセルフメディケーション事業を扱っている工場です。生産技術職の配属候補地です。

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