製薬業界への道~技術職からの業界研究~

製薬業界や企業について紹介しているブログです。製薬企業の技術職(研究職・生産技術職・品質試験職)を目指している方の目線で解説しています。

【製薬企業研究】小野薬品工業株式会社

1. 企業概要

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小野薬品工業(株)はオプジーボを販売していることで有名な会社です。2016年には研究棟、2018年には東京ビル、2019年には山口工場を建設しており、積極的な設備投資がおこなわれています。

 

主なグループ会社は下記のようになっています。

・東洋製薬化成(株):医療用医薬品および局方品の販売をしています。小野薬品工業(株)は東洋製薬化成(株)の株を50%以下の45.5%にとどまっていますが、実質的に支配しているため、子会社としています。

 

・(株)ビーブランド・メディコーデンタル:歯科領域における医薬品、予防用品の開発及び販売をしています。

 

2. 売上情報

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2015年度から5年間の売上高、営業利益、営業利益率を示しました。

小野薬品工業(株)の売上高が年々上昇しており、成長していることがうかがえます。2015年度から大きく成長した2016年度は845億円売上高が上昇しており、オプチーボの売上が828億円増加したことが影響しています。

 

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2019年度の地域別売上を示しました。

東京が69%、米州28%、アジア3%と日本が売上の大部分を占めていることが分かります。主力製品のオプジーボは米国のブリストルマイヤーズ社との共同開発のため、米州始めとした海外戦略というのが難しいのが現状です。

 

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また、2019年度の売上収益の内訳を示しました。製品商品が72%占めており、ロイヤルティ・その他が28%占めています。

 

3. 製品

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小野薬品工業(株)の製品売上を示しています。オプジーボが900億円近く売り上げており、小野薬品工業(株)の売上の約3割を占めています。

その他に100億円以上売り上げている製品として、グラクティブ、オレンシア、フォーシガ、インドメタシン/プロイメンドがあります。ジェネリック医薬品の参入もないことから、これらの医薬品は数年間、安定して稼ぐことが出来るでしょう。

 

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ここ5年間で薬価収載された新医薬品の一覧です。

5年間は毎年、新薬が発売されています。自社創薬品もありますが、導入品が多い印象です。これらの導入品はグローバルと同時に開発を進めたのもありますが、海外で承認されているクスリを導入し、臨床開発を進め、承認取得をしたものが多くあります。

 

オプジーボのように巨額の売上が期待できる新薬の開発も重要ですが、薬価を下げないための戦略にも取り組んでいることが感じられます。

 

4. パイプライン

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小野薬品工業(株)のパイプラインをまとめました。

小野薬品工業(株)が最も売り上げているオプジーボは適応拡大を進めています。さらに、併用用法ということでオプジーボを活かした研究開発も進められています。

がん領域以外では、ONO-5704以降では新薬の開発がP1で開発が進んでいるものは少ないです。しかし、小野薬品工業(株)は積極的に他社から導入をしていることから、今後はラインナップが増えてくる可能性は高いでしょう。

 

5. 採用・勤務地

小野薬品工業(株)はMR職、開発職、生産技術職、PV職、MA職をホームページ上では募集していました。

MR職は全国の営業所の配属となります。

 

・本社

 本社は700名以上の従業員が所属しており、開発職、PV職、MA職の配属候補地です。

 

・本店

登記上ではこちらの本店が登録されていますが、実際の本社機能は上記の本社にあると考えてよいでしょう。PV職が配属される可能性があります。

 

・東京ビル

 東京ビルは2018年度にビルが完成しました。300名ほどの従業員が働いており、開発職の配属候補地です。

 

・フジヤマ工場

フジヤマ工場は注射剤の製造設備も兼ね備えた工場です。従業員は約100名で、生産技術職の配属候補地です。

 

・山口工場

 山口工場は2019年に施工された新しい工場です。こちらも生産技術職の配属候補地です。

 

ホームページ上では募集されていませんでしたが、研究所は水無瀬研究所、福井研究所、筑波研究所の三か所あり、水無瀬研究所はPV職の配属候補地でもあります。