大日本住友製薬株式会社(以下、大日本住友製薬)は2005年に旧大日本製薬が旧住友製薬と合併した製薬企業です。住友化学(株)を親会社にもつ製薬企業です。住友化学は2020年3月31日現在、大日本住友製薬の株を51.78%保有しています。2021年6月30日現在、連結として7,032名、単体として3,109名の従業員が所属しています。
DSファーマプロモ(株):医療用医薬品(オーソライズド・ジェネリック)の製造及び販売をおこなっています。
DSP五協フード&ケミカル(株):食品素材・食品添加物および化学製品材料等の製造、仕入、販売をおこなっており、一部を大日本住友製薬(株)に供給しています。
DSPファーマアニマルヘルス(株):動物用医薬品等の製造、仕入および販売をおこなっています。
スポンサーリンク
1. 売上情報
2017年度から3年間の売上高、営業利益、営業利益率をまとめました。決算の算出方法が変わったため、2016年度以前とは比較できませんでした。
ここ4年間で売上高は約4500~5000億円であり、営業利益は約800億円と安定しています。
地域別の売上を上記にまとめました。米国が54%と一番高く、次いで日本の37%となっています。
2020年度北米のセグメントとして2,804億円のうち、ラツーダ2,065億円、ブロバナ291億円、アプティオム257億円となっています。2023年2月20日以降に米国においてラツーダの後発医薬品の市場参入が可能となるため、新たな製品による売上高のカバーが急務となっています。
2. 製品
日本での主力製品を上記にまとめました。売上上位の製品は再審査期間終了日まで期間があることからジェネリック医薬品による売上低下のリスクが低いと考えられます。また、大日本住友製薬はオーソライズド・ジェネリック参入の戦略をとっていることからも大半のシェアを維持できると考えられます。
ここ5年に上市した製品をまとめました。2016~2018年は新薬を発売していませんが、2019, 2020年に合計3製品上市したことが分かります。この3製品は自社創薬品であり、大日本住友製薬の創薬技術の高さが分かります。
3. ラツーダ
ラツーダは大日本住友製薬の売上の約40%を占めており、大日本住友製薬(株)の主力製品です。日本では2020年に発売されましたが、米国では2023年に後発医薬品が参入する予定です。
日本ではピーク時は100億円を超えるでしょうが、北米のような売上には及ばないでしょう。そのため、第二のラツーダを生み出すことが必要とされています。
4. パイプライン
日本でのパイプラインをまとめました。自社創薬品に加え買収により(Sepracor Inc.、Boston Biomedical, Inc.、Tolero Pharmaceuticals, Inc.)獲得した製品が見られます。買収によって獲得した製品と自社創薬品は入社後、研究開発や製造で携わる可能性もあるでしょう。
スポンサーリンク
5. 採用・勤務地
大日本住友製薬は2021年度の新卒採用でMR職、研究職、開発職、ファーマコビジランス職、スタッフ職を募集していました。
MRは全国の支店・営業所配属です。
・大阪本社
大阪本社は約250名の従業員が働いています。新卒で募集されている職種としてはファーマコビジランス職、スタッフ職が配属されます。
・東京本社
東京本社は約500名の従業員が働いています。配属される職種は開発職、スタッフ職です。
・総合研究所、大阪研究所
大日本住友製薬(株)は二つの研究所で合計約600名の従業員が働いています。こちらは研究職の配属候補地です。
★医薬品業界を詳しく知りたい方におすすめ★
![]() |
最新医薬品業界の動向とカラクリがよ〜くわかる本第6版 荒川博之 秀和システム 2019年09月 売り上げランキング :
|
スポンサーリンク