製薬業界への道~技術職からの業界研究~

製薬業界や企業について紹介しているブログです。製薬企業の技術職(研究職・生産技術職・品質試験職)を目指している方の目線で解説しています。

【製薬企業研究】武田薬品工業株式会社

1. 会社情報

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武田薬品工業(株)はメガファーマと呼ばれる大きな会社です。しかし、経営方法を巡っては物議を醸しているニュースを見たことがあるかもしれません。今回はこの武田薬品工業(株)の分析をしていきます。

 

武田医薬品(株)の子会社/関連会社の一部を上記の表に記載しています。

武田コンシューマーヘルスケア(株)はOTC医薬品を製造販売している会社です。

2020年8月に武田コンシューマーヘルスケアを投資ファンド大手ブラックストーン・グループに売却すると報道がありました。(武田、大衆薬売却を正式発表 米ファンドに2420億円 :日本経済新聞)そのため、来年度以降は子会社ではなくなってしまいます。

 

日本製薬(株)は主に血液製剤を得意としている会社です。

 

武田テバファーマ(株)は後発医薬品の販売・製造をおこなっています。しかし、ジェネリック事業の一部を売却を2020年7月に発表し(2020 | ニュース | 武田テバ(武田テバファーマ株式会社:武田テバ薬品株式会社)、経営戦略の見直しを計っています。

 

天藤製薬(株)はボラギノール®で有名な痔疾用薬の製造・販売をしています。

 

2. 売上

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2015年度から5年間の売上高、営業利益、営業利益率を示しています。

2015年度は米国での薬害訴訟に起因する損失が起きたため、営業利益が赤字となりました。2019年度はシャイアー社買収によって売上高が大きく伸びています。

 

シャイアー社を買収する前の4年間は売上高が約1兆7000億円と安定していました。シャイアー社の買収により、売上高は2倍程増加しています。今後は人員の整備等によってより効率的な経営を目指すでしょう。

 

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 ※その他地域は中東、オセアニア、アフリカを含みます。

 

地域別売上を上記のグラフにまとめています。日本の売上は27%で米国の40%に次いで二番目です。このグラフから武田薬品工業(株)がグローバル展開している会社だということが分かります。

 

3. 製品

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武田薬品で主力製品としているうち500億円以上売り上げている製品と売上高、開発した会社をまとめました。

主力製品を見るとシャイアー社で開発された製品が多いことが分かります。次いで、2008年に買収したミレニアム社の貢献が大きいことが分かります。

 

4. 特徴

一般的な国内医薬品メーカーの戦略としては、新薬になりそうな化合物を他社から導入し承認まで持っていく方法ですが、武田薬品工業(株)は会社ごと買ってしまうという戦略にも見えます。このような戦略は会社ごと買うため、役割が重なった部署が発生し、定期的に組織を整理していく必要があります。そのような部署は配置転換や売却が進んでおり、武田コンシューマーヘルスケア(株)が売却されたのも今後の戦略と一致していない部署であったことから売却に繋がったと考えられます。

 

開発初期に携わっている方々は信頼されていないのではないかという葛藤等で働いてつらいのではないでしょうか。一方、上市された製品に関わる部署の人からすると、大型新薬が一気に入ってくることもありやりがいがあるかもしれません。良くも悪くもこれが武田薬品工業(株)の独特な特徴を生み出しているのかもしれません。

 

5. 採用・勤務地

武田薬品工業(株)で募集している職種は研究職、研究技術職、開発職、総合職、技術研究職(ワクチン)、生産技術職です。

 

総合職はMRのことを表し全国の営業所に配属されます。

 

・大阪

大阪にある本社です。ここは開発職の人が配属されます。

 

・湘南研究所

 湘南研究所は研究設備があることから研究職の人が勤務する場所です。従業員は約600人所属しています。

 

・大阪工場

 大阪工場は医薬品の製造サイトです。ここでは、生産技術職の配属が予想されます。

 

 

・光工場

光工場は武田薬品工業(株)の日本で一番大きい工場です。従業員は約700人です。

こちらでは生産・研究設備があることから研究技術職、研究技術職(ワクチン)、生産技術職が所属する場所になるでしょう。

 

武田薬品工業(株)は工場を二つ持っています。昨今、工場を一か所に集約している会社が多い中、二つの拠点で製造を続けています。それぞれの製造品目まではわかりませんが、現在も高い売上を持っている&特殊な製造機器での想像が必要等の理由で製造が続けれれていると考えられます。