製薬業界への道~技術職からの業界研究~

製薬業界や企業について紹介しているブログです。製薬企業の技術職(研究職・生産技術職・品質試験職)を目指している方の目線で解説しています。

【医薬品】導入品・導出品・共同開発品とは

f:id:Cooperkun:20210111164040j:plain
新薬開発の成功確率が三万分の一といわれている昨今、新薬を自社のみでおこなうのは簡単なことではありません。そこで、製薬企業がベンチャー企業から医薬品候補化合物を買ったり、海外企業と販売権の売買などをすることで、自社にとって効率の良い収益化をおこないます。そこで、今回は導入品・導出品とは何かを解説していきます。

f:id:Cooperkun:20200916174438p:plain

 

スポンサーリンク

 

導入品

友達にプレゼントを贈っている人のイラスト

導入品とは「他社から発売権利や開発権利を受けた医薬品または医薬品候補化合物」を示します。国内の企業同士で権利のやりとりをする場合や海外で発売、臨床試験がされている医薬品を販売網を持っている国内企業が買うなどがあります。

 

<具体例>

・海外企業がしている国際共同治験で日本の地域を担当し、治験が成功し、クスリが承認されれば販売も担当する

・海外で上市されている医薬品を国内で開発・販売する権利を買い取る

・MRなどの販売網がないベンチャー企業から医薬品の販売権を買い取る 

 

このような権利を買い取る際は大きなお金が動きます。

また、売上の一部を継続的に払うこともあるため、自社開発品より利益が少なくなります。

 

承認前の医薬品では承認の可能性を含め、薬物動態・臨床の結果・製剤の安定性・日本の法規制、承認後の売上予測など様々な観点から導入可否を判断します。

 

導出品

導出品とは「他社に発売などの権利を売った医薬品・医薬品候補化合物」を示します。開発費用がかかる(特にP3)や自社で販売網を構築できていないなどの理由で、他社に権利を売ることがあります。ベンチャー企業などは導出することが前提の会社であり、ロイヤリティーやマージンを得ることで成長していきます。このように導出ありきで研究・開発を進めている会社は、導入先に売り込むための営業も存在します。上市後は医薬品の製造までを導出元がおこない、販売を導出先がおこなうという契約もあります。

 

<具体例>

・国内で承認申請された医薬品を、得意領域を持っている他社に売る

臨床試験にお金がかかるため、規模の大きい企業に開発・販売の権利を売る

・海外では販売網が無いため、現地の製薬会社に販売権利を売る

 

スポンサーリンク

 

共同開発品

協力しあう人達のイラスト(棒人間)

共同開発は医薬品候補化合物を共同で開発することを表しています。開発というのは臨床試験の共同実施や、資金面での援助などがあります。同じ名前の医薬品で製造販売元が複数ある場合は共同開発品であることが分かります。

また、2015年よりジェネリック医薬品後発医薬品)でも共同開発品が認められています。ジェネリック医薬品の共同開発品は名前(屋号)が異なるが同じ医薬品となっています。

 

まとめ

「導入品」「導出品」は同じもので見る方向によって名前が異なります。

医薬品の開発が難しい昨今、自社開発品というのは少なくなってきています。一番利益率は高いのは自社開発品ですが、うまく導入品をいかして会社を経営していく戦略もあります。医薬品の開発が難しくなっているため、今後もこの手法は増えていくでしょう。

 

★医薬品業界を詳しく知りたい方におすすめ★

最新医薬品業界の動向とカラクリがよ〜くわかる本第6版

荒川博秀和システム 2019年09月
売り上げランキング :
by ヨメレバ

スポンサーリンク